プラスミライ

FUTURENAUTの昆虫食メディア

昆虫食の話

コオロギ君は昆虫を食べたくない?!

昆虫が好きだったんですか?」
昆虫“食”が好きだったんですか?」

この質問は何回もされました。

“昆虫食”を作っている会社の代表で、
たくさん虫を食べてきて、
はたから見たらどんな「昆虫大好き男」かと思うことでしょう…

でも実は、昆虫食がそんなに好きじゃないんです。
そんな僕が、昆虫食の会社の代表になるまでの話を紹介します。
今回は昆虫食に興味を持つところまで書こうと思います。

 

目次

第1章:長野出身者の土産

僕が昆虫食に出会ったのは大学1年生の時。
当時、サークルの一緒だった子が長野出身で、
お土産に「イナゴの佃煮」をくれたのです。

こんな感じのを出して来た長野出身M氏

当時、本や漫画で昆虫食の存在は知っていました。
ただ経験がなかったので、率直にこう思いました。

虫なんて食えるのか…?

それもそうです。
僕は生まれも育ちも海に囲まれた島育ち。
カニやエビを取って食べることはあっても、
虫は食べたことありません。

おそるおそる、イナゴを1匹掴む。
僕のこういうキャラでは、
「きゃー、怖い〜」
などとできるはずはありません。

「あまり見ずに口に放り込もう」
覚悟を決め、エイヤッと口に入れます。

あれ?意外と食べれるじゃないか…?
エビの殻が佃煮になっているような感じで、
むしろ砂糖と醤油の味しかしない。

正直、「悪くはないな」と思いました。
でも2匹目を食べたいかと聞かれると、
食べたくはなかったのです。

ここで1つの疑問が生まれました。

よく見りゃ、エビも虫も似たような形だ…
でも、なんでこんなに嫌悪感があるのだろう?

この疑問をもう一度思い出すのは、
そのちょうど1年後になるのです。

 

第2章:苦し紛れの質問

当然イナゴのことなどすっかり忘れ、
2年生になり、ゼミの選択の時期。

うちの大学は2年生の夏にゼミが決定します。
僕が入ったのは、「環境関係のゼミ」。
実はこのゼミを高校時代から知っていて、
フィールドワークや研究領域が魅力的だったのでここに決めたのです。

そんな弊ゼミの活動の1つに
・水生生物調査
というものがあります。

実際に川に行き、網を使って、
どんな生き物がいるのか、というのを調査するのです。

髪がイエコオロギ色のコオロギ君(右)

こんな感じで川へ出かけ、網で石の裏や川岸をガサガサします。

その調査のガイダンスの位置付けで、昆虫の森の職員の方が調査や水生昆虫についてのレクチャーをうけます。

一通りレクチャーを受けた後、質問の時間になるのだが…

大抵ここで質問が出ないものである。
ましてやゼミの入りたての2年生たちである。

よしここは、1つ質問をしてやろう。
そうは思ったものものも何を質問しよう…
うーん、どうしたものか。

虫・・・?そう言えばイナゴを食べさせられたな…
そうだこの質問ならインパクトもあるし、おもしろいんじゃないか?

 

水生昆虫って食べられるんですか??

この時もまだ興味程度です。

 

第3章:昆虫食を研究する

そんなこんなでもう卒業研究のテーマの時期。

何をテーマにしようか…と迷って先輩と話していると。

「それこそ昆虫食テーマにしたらおもしろいんじゃない??」

ほう…その手があったか…。
昆虫食の心理を統計的に分析するならできるかもしれません。

ここでこの疑問を思い出しました。

よく見りゃ、エビも虫も似たような形だ…
でも、なんでこんなに嫌悪感があるのだろう?

これです。

昆虫を食べるのが嫌だからこそおもしろい研究になるんじゃないか。
この研究は昆虫食べるのが好きな人がやったって意味ないでしょう(失礼)

 

そんなこんなで、昆虫を食べるのが苦手な僕は、
すこしずつ昆虫食に興味を持っていくのです。

ここから昆虫食の会社を立ち上げるところは次の記事で。

FUTURENAUTの代表の櫻井です。 前までコオロギ君として記事をUPしていましたが、最近「コオロギ社長」と呼ばれることが多いので変更します。 これは昇格なのか?! 昆虫の見た目が苦手です。 でも苦手だからこそできる昆虫食の発信ができると思っています!