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昆虫食の話

「昆虫食」という言葉の難しさ

 

目次

昆虫食という言葉

 

昆虫を食べるという意味の「昆虫食」ですが、意味が広い言葉です。

 

昆虫食にはいろいろな意味があると思いますが、主に2つあると思っています。(あくまで個人的見解です)

  • 野山にいる昆虫を採取して食べること
  • 養殖した昆虫を収穫して食べること

 

さて、SNSやテレビで昆虫食が取り上げられると同時に、いろいろなコメントが飛び交います。

 

昆虫食は生態系を壊すからやめるべき!

昆虫なんてどこにいるかわからないものを加工するなんて安全ではない!!

昆虫なんておいしくない!!

これらのコメントは、ある意味で正しく、ある意味で間違っています。

例えば、自然界にいる昆虫を乱獲し食べれば生態系を壊すかもしれません。
そして、自然の中の昆虫は、農薬や除草剤を体内に可能性もあり確かに安全ではないかもしれません。(大量に食べなければ基本的に問題はありませんが…)
中には人間にとって有害な毒を持っている虫もいます。
そして、そのままの昆虫を食べればおいしくないかもしれません。 

 

しかし、私たちが作っている製品は養殖で育てたコオロギを使用しています。
つまり、自然とは切り離されたところで飼育されており、生態系のバランスを崩すことはありません。

 

そして、人工的に飼育しているということは、餌や環境もコントロールしているということです。その後、残留農薬や細菌検査を実施し食品としての安全性もしっかり検査した上、食品に使用しています。

 

「昆虫は美味しくない」は間違い?

 

「昆虫がおいしくない」というのは、食べ方の問題です。
牛だって、魚だって、野菜だって、そのままで食べて美味しいものの方が少ないくらいです。

肉だって焼いてからこそおいしく食べられ、
魚だって内臓を取り、香辛料や酒で臭みをとってこそおいしく食べられ、
野菜も食べられる部分のみおいしく食べています。

しかし、昆虫食と聞くとどうでしょうか。
昆虫をそのままで、しかも簡素な料理(ただ焼くだけなど)で食べるイメージがあるのではないでしょうか。

そのままの昆虫と、おいしく料理したものを比べれば確かに昆虫食はおいしくないかもしれません。
しかし、それらを比べることに意味はあるのでしょうか。
昆虫を美味しく食べる方法をまだ私たちが知らないだけです。

 

結局何が言いたいか

 

ここまでで何が言いたかったか。

「昆虫食」という言葉だけ聞くと意味が広すぎて困ることが多いということです。

そこで私たちは普段「昆虫食」という言葉を使わないようにしています。

  • 養殖した昆虫を収穫して食べること

を指すために「食用昆虫」「昆虫由来食品」という言葉を使用しています。
あくまで、食用に養殖した昆虫を使用という意味でです。

 

養殖していない昆虫を否定しているわけではない

 

勘違いして欲しくないのですが、

  • 野山にいる昆虫を採取して食べること

を否定しているわけではありません。
野山の昆虫を食べることは、自然を食べることを通して感じられます。

もちろん食育にも非常に適しています。

ただ、そういった自然の中で昆虫を食べることと、食品として流通する昆虫食品を明確に分ける必要を感じています。


なので私は一般的な意味での「昆虫食」という意味で使うとき以外は、食用昆虫という言葉を使用するように心がけています。

FUTURENAUTの代表の櫻井です。 前までコオロギ君として記事をUPしていましたが、最近「コオロギ社長」と呼ばれることが多いので変更します。 これは昇格なのか?! 昆虫の見た目が苦手です。 でも苦手だからこそできる昆虫食の発信ができると思っています!