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タイの昆虫食 人気記事 昆虫食の話

同じ釜の「ムシ」を食う。“フレンチ料理と昆虫食”

●「入っていた方が美味しい料理」を探しにタイへ

 

今まで多くの昆虫食を試し、

FUTURENAUTで昆虫の食用利用の普及活動を行っている

 “コオロギ君” こと桜井です。

 

 

 

昆虫が入っていて美味しい料理って、
昆虫が入ってなくても美味しいよな…

 

 

これは、いつも僕が直面する課題です。

コオロギパウダーを使ったレシピ開発や、

タイでも日本でもたくさんの昆虫を食べてきた中で、

いまだに自信を持って、「入っていた方が美味しい」

そう言える料理は多くありません。

 

僕自身が「昆虫食べるの大好き!」というタイプではないので、

こういう疑問を持つのかもしれませんが…

 

でも、「昆虫が入った方が美味しい」を目指したいんです。

昨年の某日、そんなことを思いながら大学の研究室に行くと…


 

 

この前ね、昆虫食べてきたんだよ〜

 
 

今回はどこで何食べてきたんですか??

 
 

タイで昆虫のフレンチ料理を食べたんだけど、
めちゃくちゃ美味しかった!
Insects in the back yardってところ!

 
 

タイ??? フレンチの昆虫食???
(情報量が多い…)

 

 

タイはアジア最大の食虫国です。

歴史的にたくさんの昆虫を食べている国の1つです。

食べている虫の種類はなんと300種類ちかく!! 

タイ東北部では今でも昆虫を食べる文化が残っています。

 

バンコクでも、観光客向けに露店で虫が売っていたりします。

 

 

一番美味しかったのが、バッタのリゾット! 
リゾットだけだと物足りなくて、
バッタと一緒に食べて初めて美味しくなるの!!

 
 

そのまんまのバッタがめちゃくちゃオシャレに
盛り付けられてる・・・

 
 

でも、求めていたのはこれですよ!!
虫が入ることによって美味しくなる料理!!
これは行ってみたいな〜

 
 

じゃあ、いきましょうか!

 

「昆虫食べる人この指とまれ〜」

とゼミの後輩を募って、昆虫食の国、タイに向かうのです。

 

 

 

あ、僕は用事で先に向かうから、
バンコクまでみんなをよろしく!

 
 

ゼミ生の引率しなきゃなんかい・・・

 

 

バンコクに到着

昆虫食に惹かれて集まったゼミ生たち。

無事バンコクに到着。記念にパシャリ。

 

ホテルはラチャダムリ駅近くだったので、マイクロバスで移動。

道が混んでいたのでお店までは30分近くかかりました。

 

到着してまず最初に目に飛び込んでくるこの看板。

 

めっちゃ虫の足の看板・・・

そしてお店のメニューも・・・

ここにも足・・・

 

みなさん気になって仕方がないでしょう、

この足はなんの虫だろうか・・・と。

早速、昆虫の専門家に聞いてみました。

 

 

これってなんの虫か、足から同定できますか??

 
 

人間の足から時計回りに、
カイコガ成虫の前脚
アリの前脚
カマキリの前脚
ゲンゴロウの後脚
バッタの後脚
だと思います。

 
 

足だけでわかるの?!

 

 

プロはさすがだ・・・

 

と、そんな時にシェフ登場。

(料理人が腕を組むのは世界共通みたいです)

 

 

特別に今日は食材(昆虫)の調理前を見せてくれるようです。

 

1つ1つ見ていきましょう。

 

これはタケツトガの幼虫です。

蛾の幼虫で竹の内部で育ちます。

なんと1本の竹で1000匹も取れるそうです。

なんかポテトフライに見えなくもない??

 

おそらくイエコオロギ
フタホシコオロギ

みなさんおなじみコオロギ。イエコオロギと、フタホシコオロギです。

ちなみに僕は味で種類がわかり、利きコオロギができます。

使う機会がありませんが。

 

おそらくタイワンツチイナゴです。

日本のお土産のイナゴ佃煮は「コバネイナゴ」です。

 

オケラです。

バッタの仲間で以外にもアジアで食べられている虫。

手がスコップみたいで可愛いですよね。

 

ゾウムシは今日の料理には使わないらしい・・・残念。

シェフが一番好きな虫らしく・・・

ココナッツの皮で育つカブトムシの幼虫みたいなやつです。

余談ですが、僕は幼虫の蛇腹部分が苦手です。

  

出ました、日本でも有名なタガメ!

ラ・フランスの香りがするんだけど実はカメムシの仲間・・・

オスの方が匂いが強く、メスの方が肉厚なので用途で使いわけるみたいです。

 

ツムギアリの卵と成虫です。

生で食べるとすっぱいらしく、まさに蟻酸。

卵と一緒に焼いたり、カレーに入れたり。

 

日本でも見かけることの多いカイコ。

僕はこの独特の匂いがすこし苦手です・・・。

アミノ酸スコアが100というのも魅力的。

 

材料をひとしきり説明してもらったところで、

ドリンクをオーダーし、乾杯!!

 

ちょっとボケちゃってる・・・

 

ふと隣をみると・・・

 

お前、何飲んでるの???

 

 

 

 

後輩N「タケツトガ入りのモヒートです」

 

 

?!?!?!

 

なんでモヒートにタケツトガが浮いてるんだ??

それ味はどうなの・・・?

 

後輩N「別で食べたいですね。

揚げてあるんで最初はサクサクでいいんですけど、

だんだんふやけてくるんですよ」 

 

すごい、予想通りの答えが返ってきた。

味見したら、 

 

 

うん・・・タケツトガが入ったモヒートの味がする

 

 

飲み物にまで昆虫、恐るべし。

僕はトニックウォーターを飲んでいたが、

決してタケツトガを入れようとは思わなかった。

 

これはこの先どんなことが起きるんだろう・・・

ドリンクの後、前菜が運ばれて来た。

この前菜に感動することになるなんてこの時は思いもしなかった。

そんな昆虫食レストランの料理は後編で。

 

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FUTURENAUTの代表の櫻井です。 前までコオロギ君として記事をUPしていましたが、最近「コオロギ社長」と呼ばれることが多いので変更します。 これは昇格なのか?! 昆虫の見た目が苦手です。 でも苦手だからこそできる昆虫食の発信ができると思っています!